【Ninja250R】自作痛車・痛単車の作成方法(我流)【ラブライブ!サンシャイン!!】【渡辺曜】
(更新:2022.4.17)
自作痛車(痛単車)制作計画から約1年半、ようやく完成しました。
そこで、制作にあたっての流れや注意点などについて触れていこうと思い記事にしました。
が、最初に矛盾したことを言いますが、全部自作はハードルがかなり高いです。デザイン、ラッピング作業含めて業者に依頼したほうが早いし、失敗を考えると逆に費用を抑えられる可能性が高いです。
それでも自作でやってみたい!という方は、1つの制作例として参考になればと思います。
■費用:20,000円程度(ラッピングシート印刷代+諸経費)
※Adobe製品等の画像編集ソフトを含めると約5万といったところでしょうか。
おそらくデザイン~ラッピングまで全部外注しても同じくらいの費用になると思います。
ただ、何度も作ったり、オリジナルTシャツなどグッズ制作を考えている人はAdobe製品は買ったほうがいいと思います。
(Gimp等無料の高機能ペイントツールでもいいですが、クオリティを気にするのであればやはりAdobeかなぁ・・・)
■時間:ラッピング作業約5時間(今回初めて)
思ったより手こずった・・・
目次
0.事前準備
まず最初に注意点として、画像加工スキルと、それを行うためのガチめなペイントツールが必要です。
普通の人は、ここがハードル高いんです・・・友達に持ってる人がいたらデザインしてもらうか、ツールを貸してもらうかすると良いでしょう。
【ツール】
・AdobePhotoshop / Illustrater(データ入稿の際に、フォトショップかイラストレーターの保存形式で入稿する必要があるため)Ver.CS4
高い・・・
私の場合はデジタルイラストが趣味で保有していますので、今回は費用に入れていません。
今後何回も痛車を制作したり、Tシャツ等のオリジナルグッズ制作を考えている場合は、買って損ではないはずです。Webデザインでも利用頻度が高くかなり重宝しています。(データ入稿の際は必ずと言っていいほどこのツールの保存形式が求められる)
・SAI、GIMP、ClipPaintstudioなどのイラストツール(自分でイラストを描くときや、足りない絵を補足する際に使用)
・ペンタブ、液タブ(画像素材の加工修正の際に使用)
【工具】
※サイドカウルを外して作業をするため、そのための工具が必要
・六角レンチセットなど(カウル外しに利用)
【必要物】
・高解像度の画像素材
・霧吹きボトル(ファブリーズとかの空いたボトル、なければ100均やホームセンターのガーデニングや清掃コーナーに売ってます)
・食器用洗剤(Joyとか何でもOK)
・ドライヤー(ヒートガンがあれば最高)
・マスキングテープ、または養生テープ(シートの一時固定の際に使用)
・デザインナイフ(切れ込みを入れる際に使用)
・固いゴムベラ(ラッピングシート貼り付け時に使用)
・瞬間接着剤、または透明な屋外用ガムテープ(補強用)
・友達(1人以上)!!(1人じゃ無理)
1.デザイン
デザインしたことない人はここが一番ハードルが高いです。。。
ちなみに自分は、AdobePhotoshopのCS4というバージョンを使用しています。
友達にデザイン上手い人いる!、絵を描いてる人がいる!、という人はご飯を奢ってデザイン加工を手伝ってもらいましょう。
※以下Photoshopでの説明
①型取り
まずサイズとして、Ninja250R基準でですが、サイドカウルのみにラッピングする際、片側は約80cm×80cm四方のサイズになります。
※以下一例(右側)
※左右繋いで原寸160cm×80cm(+上下左右に2cmの切りしろ付)、解像度300dpiの素材にします。
他車種であれば、「カウルデコレーションシート」等と検索すれば、それっぽい画像がヒットすると思うので、それを上記サイズに引き伸ばして再度上から線を引いてあげれば型が取れると思います。(最終的に伸ばして貼るので、きっちりサイズが合ってなくても問題ありません。)
②画像素材の加工
①の上にレイヤーを重ねていき、画像素材を置いていきます。
画像素材の拡大に際して画像が荒くなる時は、もう一度画像の上からペンタブなどでリペイントすると荒さを消すことができます。
※原寸拡大してもあまり気にならないレベルだったので、今回は素材をそのまま利用しました
※以下一例(右側)
※バイクのカウルカラーが黒だったので、背景を黒で染めています
※レイヤーのオーバーレイやマスクなどを駆使すると、いい感じに作れると思います
ちなみに、用意した素材は以下の通りで、レイヤーを次の順で上から重ねています。参考までに・・・
レイヤー↑
・Ninjaロゴ(オーバーレイ+白エッジ)
・渡辺曜のサイン(通常+黒エッジ)
・ラブライブ!サンシャイン!!のロゴ(通常+黒エッジ)
・Aqours Sunshine!!の文字(通常+黒エッジ)
・フリーの背景素材(キャライラストの足だけにオーバーレイ)
・渡辺曜の画像素材(通常+水色オーバーレイエッジ)
・渡辺曜の画像素材(オーバーレイ(左側にうっすら見えるやつ))
・フリーの背景素材(通常)
・型取りしたカウルの図(通常)
・黒背景
レイヤー↓
③入稿用レイヤー加工
デザインが決まったら、次の手順で入稿用にレイヤーを加工していきます。
・レイヤーを1つに統一(レイヤーをまとめる)
・レイヤーモードを「CYMK」にする(インクは色の三原色を使うので、光の三原色→色の三原色に変更する)
・レイヤーを「スマートオブジェクトに変更」(この状態で拡大縮小しても解像度が変更しない)
・画像を5~10%に縮小(そのままだとファイルが重すぎてアップロードできないため)
この状態で保存し、あとは印刷会社へデータ入稿するだけです。
2.印刷
色々考えた結果、ラッピングシート印刷会社に注文する方がお得と判断。
(曲面に貼れる屋外シートって結局専門シートだし、専門の印刷機ないと印刷できないし、流石にそこまで用意できないよ・・・)
というわけで、今回はラッピングシート印刷会社のTeamさんで注文しました。
痛車用の印刷実績、デザイン、ラッピング施工実績もあり、値段がお手頃(約8000円/m)だったので、こちらを選定しました。
実際、データ入稿時に入稿データのチェックも行って頂け、「ちょっと画像荒いですよ~」みたいな注意もあり、かなり親切でした。
また、こちらはデザインやラッピング施工もやってくれるので、自信がなければ全部まるっと任せて見積もりを取ってもらうといいかもしれません。
※縮小して入稿する際は、「スマートオブジェクトに変更して縮小してあるので、一度原寸まで拡大してから原寸サイズで印刷をお願いします」と注意書きする必要があります。
今回入稿データのデータ量削減のために「スマートオブジェクトに変更」して縮小して入稿しましたが、そのまま原寸印刷されたため実際のデータよりも荒く印刷されてしまいました・・・
(あまり近寄らなければ気にならないレベルなので、今回は勉強として返品せずにそのまま使いました。粗さ、ぱっと見わからないっしょ?)
(ワカラナイヨネ・・・?)
3.ラッピング
晴れた、風の少ない日に作業してください。
(作業途中に風が強くなり、砂が入り込んでしまった・・・)
今回は所謂「水貼り」という手法で作業しました。
①作業対象のカウルを外す
作業しやすいように外し、汚れを軽くふきます。
(脱脂も行うと尚良いです。)
Ninja250Rのカウル外しは下記記事参照ください。
datsusara-susume.hatenablog.com
最初カウル付けたまま作業したらめちゃくちゃ作業し辛かったので・・・
②作業道具準備
・ラッピングシート(切り込みや穴抜きは極力しない)
・デザインナイフ
・ドライヤー、またはヒートガン
・霧吹きボトル(中に食器用洗剤を数滴入れ、水を入れる)
③マスキングテープ等で位置決め仮止め
④ラッピング作業
まずは凹凸の多い場所から次の順序で作業します。(凹凸面は歪みが発生しやすく、終盤だと修正が効かなくなるため。歪みは熱で伸ばして貼り付けて消していく。)
・シートを少しずつはがす
・カウル、シートの糊面両方に、薄めた洗剤を霧吹きで吹きかける
・貼り付けたら、ゴムベラで力を入れてしっかり水抜きする
コツ:中心から縁側へ水を追いやる感じでしっかり切ります。強めに!(写真1枚目)。
水が残っていると張り付きません。凹凸面や穴はドライヤーを当ててシートをめいっぱい伸ばしながら貼ります。縁の方の歪み、穴の部分は伸びきったところで切れ目を入れます。縁の部分は裏側へ巻き込むように貼ると見栄えがいいです(写真2枚目)。
・これを部位ごとに繰り返していきます
※水抜きはしっかりしないとはがれやすくなるので、しっかりと!
⑤乾燥
雨が当たらない場所で、半日(次の日まで)放置すれば乾燥して糊が張り付いているはずです。
⑥後処理
ちゃんとやれば要らない工程ですが、プロではないのでどうしても・・・
・水の抜け不足(ぽこっとした所)があればデザインナイフなどで刺して強制的に抜く
・縁が剥がれている所があれば、透明なガムテープや瞬間接着剤で補強する
4.最後に
完成!
このくらい引けば普通に痛車。
寄ると粗が目立つ・・・
ので、あまり近寄って見ないで欲しい・・・(笑)
よくNinja250は痛車ベースにいいと言いますが、Ninja250Rは思ったより凹凸面が多くラッピング作業が難しかったのと、「くの字」に空いたエンジン廃熱穴の場所が悪くデザインが難しかったです。
2世代目以降のこっちのほうがやりやすいと思う。
あとは社外カウル(サーキット用カウル)を買うか、ですね。
サーキット用カウルは総じて凹凸面が少ないので、痛車に向いてるとよく聞きます。
でも、初めてにしてはいい出来なのでは・・・?
次回は反省点を踏まえて、もっと出来のいい痛車にしてやろうかなと思います。
折角なので1年ほどはこの痛車に乗ります。
(見かけたら温かい目で見てやってください。)
それではビバ、痛車ライフ!
(4/17の曜ちゃんの誕生日にどうしてもやりたかったやつ↓)